ピル

低用量ピル(OCとも言う)について

ピルはホルモン剤ですが、世界中で有効性や安全性が確率されている避妊方法の一つです。卵胞ホルモンと黄体ホルモンを含んでおり、ピルを服用することにより、排卵抑制作用、着床阻害、精子通過阻害などの、避妊効果を発揮します。低用量ピルは、これらのホルモンを必要最小限に含有することで、人体への副作用を最小限に抑えています。
ピルは、医師の指導の下に正しく服用することで、100%に近い避妊効果が期待できます。

ピルの副作用について

一般的にたまにみられる症状として、悪心・嘔吐・頭痛・乳房痛・不正出血などがあります。しかし、服用を続けるうちに次第に軽減し、多くの方は3カ月以上経過するとその症状はほとんどなくなるようです。
ピルを長期に服用することにより発生頻度が増加する疾患、減少する疾患は以下のとおりです。

増加する疾患 減少する疾患
子宮頸がん(因果関係なし) 子宮内膜がん(体がん)(0.5)
肝良性腫瘍(極希) 卵巣がん(0.3)
血栓症(3~4) 骨盤内炎症性疾患(0.5)
心血管障害 月経困難症(0.4)
脳血管障害 月経不順(0.7)
肝機能障害 月経前症候群(0.7)

※()の数値は、ピルを内服しない場合を1としたときの相対危険度。

緊急避妊薬(モーニングアフターピル)について

性交は、妊娠の目的だけでなく、コミュニケーションとして行われることがあります。
妊娠を望まない場合は避妊をすることになりますが、さまざまな理由により避妊に失敗してしまうこともあります。また、それ以外にも、大変残念なことですが強姦などの事件を含め、性交の強要により避妊ができなかったというケースもあります。このような望まない妊娠を避けるために、緊急避妊薬(モーニングアフター・ピル)という薬があります。
緊急避妊薬は、モーニングアフターピルとも呼ばれております。性交のあった次の朝に飲むことからこの名前が付けられたとも言います。実際には性交後、72時間以内であれば有効とされています。
一般的に、避妊をしなかった場合、個人差はありますが排卵期の前後で女性が妊娠する確率は8~15%だと言われています。この確率を、緊急避妊薬を使用することで、さらに下げることができます。しかし残念ながら100%ではありません。

緊急避妊薬の種類・服用方法について

緊急避妊には2つの方法(薬)があります。
1つは従来行われていたヤッペ法(Yazpe)で、中用量ピル(プラノバールなど)を性交後72時間以内に(2錠)、その12時間後に1回(2錠)服用することで57%の避妊効果があります。つまり妊娠する確率は3%~6%位と言うことになります。
もう1つは緊急避妊専用の薬(レボノルゲストレルという緊急避妊薬)です。性交後72時間以内に1回(1錠)服用することで81%の避妊効果があります。つまり妊娠する確率は1%~3%位ということになります。

副作用とそれぞれのメリット、デメリット

主な副作用は吐気と嘔吐で、特にヤッペ法では中用量ピルを短時間のうちに4錠服用することになりますので、およそ半数近くの人で症状があります。これに比べ「レボノルゲストレル」は症状を訴える人は少なく、1回の服用ですみます。避妊効果も「レボノルゲストレル」の方が優れています。したがって現在はレボノルゲストレルが主流です。

費用について

避妊のためのピル処方は、保険適用外となります。一言にピルといっても何種類かあります。当クリニックでは、お一人おひとりにあったピルを処方いたします。詳しくは医師にご確認ください。

低用量ピル ¥3,000(税込) / 1ヵ月分
レボノルゲストレル ¥9,000(税込) / 1回分

その他の避妊法

IUD・IUSについて

いわゆるリングと呼ばれる子宮内避妊器具で、受精卵の着床を抑えます。ピルとほぼ同程度、またはそれ以上の避妊効果が期待できます。

IUD(Intrauterine Device)

樹脂性IUD

避妊失敗率は0.3%。劣化はほとんどありませんが、2〜3年ごとに産婦人科を受診、交換することをお勧めします。

銅付加IUD

子宮内の避妊失敗率は0.1%~0.2%。IUDに付いている銅が微量ずつ溶け出すことによって、受精卵の着床を抑えます。有効期間は約5年。

IUS(Intrauterine Contraceptive System)

避妊失敗率は0.14%。子宮内避妊器具に付加された黄体ホルモンが子宮内に微量ずつ溶け出すことで、受精卵が着床しづらい状態となります。このホルモンは特に胎児が着床する子宮内膜に作用し、内膜が厚くなるのを防ぎます。内膜は月経時にはがれるところなので、内膜が厚くならないことではがれる量=出血量がとても少なくなり、生理痛が軽減されるというメリットもあります。